2004年秋のパリサロンで発表された第二世代ボクスター。911(997型)と並行して開発され、部品点数にして50%~55%を997と共有している。フルモデルチェンジにより、ボディ剛性や足回り、内外装、全てにおいて先代 986を凌ぐ実力を有しており、PSM(ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム)と呼ばれる横滑り防止システムが986ではオプション設定であったが、987では標準装備になった。このシステムは手動でONとOFF、スポーツクロノシステムを装備すれば、その作動基準を引き上げることができるようになった。PSMとは、走行中に危険な状況になった場合、車の姿勢を安定させるシステムで、コンピュータが自動車の進行方向、車速、ヨーレート、横G などを常に計測し、オーバーステアもしくはアンダーステアが発生すると、PSMは4輪個別にブレーキをかけて本来の走行ラインに戻すように作用する。また、ブレーキの最中にホイールがロックしないようにABSも作動させるシステムでもある。
さらに、PASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメント)をオプションで追加が可能。このシステムは、コンピューター制御でショックアブソーバーの減衰力を自動調整するシステム。ノーマルとスポーツの2モードを選べ、それぞれのモードの中で減衰力を無段階に四輪独立で制御する。一般的なアクティブサスペンションというよりは、アクティブダンパーのような働き方をする。
ボクスターSではPCCB(ポルシェセラミックコンポジットブレーキ)をオプションで追加が可能になった。PCCBとは、ブレーキディスク(ローター)にセラミック複合材を用いたポルシェのスーパーディスクブレーキ。PCCBに限らず、一般にポルシェのブレーキは、ポルシェ独自の特許と、ブレンボ社との共同開発により世界一のブレーキと評される。通常の車の設計容量の4倍で設計されており、その制動力とコントロール性は、世界の自動車メーカーの規範とされている。
PCCBに使われるセラミック複合材はスペースシャトルの耐熱パネル用に開発されたもので、重さは鉄製ローターの約半分であるにもかかわらず、走行距離30万kmの超耐久性を持つ。6ポッドのキャリパーがPCCBローターに組み合わされており、高いコントロール性や制動力と共にバネ下重量の大幅な軽量化を実現している。
スポーツクロノパッケージはノーマルとスポーツにより、2種類の専用のスロットル制御マップを変更し、エンジンレスポンスを飛躍的に向上させるとともに、PSMの作動基準を引き上げ、ダンパーを大幅に硬くセッティングするシステム。また、ダッシュボード上に1/100秒までタイム計測が可能なアナログメーターとデジタルメーターが一体になったディスプレイが追加される。
987型のボクスターは、のちに発売されるケイマンのベースとなったモデルである。
986型とほぼ同等のサイズ(全長で10mm、全幅で20mmの拡大)、また同様のラインナップながら、ボクスターの2.7リッターは12馬力、ボクスターSの3.2リッターは20馬力のパワーアップがなされている。また50km/hまでの速度なら、走行中でも電動ソフトトップの開閉が行えるようになった(ただしロック操作は依然として手動)。ヘッドライトは986型のような涙目型ではなく、911(997型)とカレラGTの中間のようなやや尖った楕円形に変更された。また、ボクスターにもオプションとして6速MTが設定された。
2006年11月22日には生産台数が20万台に到達[1]。20万台目の車両は、メテオグレーメタリックのボクスターSで、米国へ輸出された。
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